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【連載1】クラウドソーシングのデメリットから説明します

クラウドソーシングじゃないほうの稼ぎ方 - クラウドソーシングのデメリットから説明します

クラウドソーシングばかりじゃなく「自サイト」も活用すれば、もっと収入を増やせるよ。そういう提案が今回から続く連載の内容です。

自サイトとは、文字通り自分のサイトのことです。まだ持ってないフリーランスさん、けっこういますよね。「持ってはいるけど、いまいち役に立ってない」という声もよく聞きます。

昨年、意外にも多かったのが同業の方々からのメールです。その中でも特に多かったのが、新米フリーランスさんからの相談でした。「もっと稼ぎたい!」。仕事を増やす方法をよく尋ねられました。

全員にもれなく回答するのは時間的になかなか厳しく、ブログに書けばひとまとめに答えられるかなと思い、画像とか文章とかを用意してました。

ところが、まとめているうちにどんどん記事が長くなり、終わりが見えなくなってしまいました。それで連載記事として公開することにしました。すでに書いた部分はキリがいいところで分割して、まだのところは追々新しく書いて更新していく予定です。

記事中では、相談を受けた方々と似たような状況で苦しんでた「Nさん」を取り上げました。昨年の一年間、一緒に自サイト作成に取り組みました。うまく収入を三倍に増やすことができた成功例です。連載中番から具体的なデータで収益構造を明らかにする予定です。

収入が3倍、20万円から60万円に!

いちおう連載全体が、独立したてのフリーランス、特にウェブデザイナーの方々を対象にしています。でも、他業種や状況が少し異なる方にも応用できるところがあるんじゃないかなあと思います。

全般的に成功例を振り返り、「うまくいったこと」へ焦点を当て、学びを得られるポジティブな内容にしたいですね。近いうちに「ウェブデザイナーの仕事がなくなる」なんて嫌な予測を目に耳にすることがあるので。

初回の今回は、Nさんの紹介から始まり、クラウドソーシングの便利だけどツライところ(デメリット)に触れます。それで次回の「自サイトの必要性」の話にうまくつながればいいかなあと期待してます。

前書き長くなりましたね。それじゃ始めます!

月収20万円 フリーのWebデザイナー Nさんの悩み

フリーのwebデザイナー Nさん

事の始まりは去年のちょうど今頃。フリーランスとして独立後、まだ一年弱のNさんからのメールでした。仕事の取り方や収入についての相談です。簡単にまとめると、Nさんの悩みはこんな感じに。

  • コネがない
  • 収入源はクラウドソーシングだけ
  • 月収が20万円前後で心細い

最近は専門学校や塾で習ったり、あるいは完全に独学という形でも、ひと通りウェブ制作の技術を習得できれば、すぐに独立へチャレンジするというパターンが珍しくないですね。

Nさんも同じパターンでフリーランスになりました。じつは僕もそうで、だからわかります。実務経験なしでいきなり独立しちゃうと、最初は仕事の紹介がまったくありません。本当に苦労します。

だから技術的にはもちろんですが、人脈的な吸収も期待できるので、しばらくは制作会社での実務をしてみるのが本筋だと思います。やったことないボクがいうのもなんですが…

制作会社での実務経験中は、取引先や同僚と信頼関係を築けるいいチャンスです。フリーランスにとって人脈は資産と同じ。特に独立当初は、仕事を紹介してもらえるコネがあるかないかが、食べていけるかどうかにまっすぐ関わってきます。人脈ありなしは死活問題です。

クラウドソーシングがあるじゃないか

仕事がいっぱいある

そうそう。ランサーズとかクラウドワークスとかですね。確かに、クラウドソーシングは人脈を問わず仕事を得られる便利な場所です。頼っているフリーランスさんは多いでしょう。

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ボクも愛用してます。でも、発注側としてだけです。受注側での利用は今まで一度もないんですよ。クラウドソーシングを頼る前にある程度の仕事が入る状況にできたからというのもありますが、そもそもあまりメリットを感じてませんでした。その「感じ」が発注側になった今、確信へと変わりました。

お仕事を発注する側としてのウマミは、なんといっても「安さ」です。普通に制作会社や直でフリーランスさんに発注する場合と比較すると、二から三割程度、場合によってはもっと安く済みます。

気軽にコンペを開催できるのも魅力です。値段設定と発注方法を間違わなければ、良質な提案を安くたくさん集められます。

この「安くても仕事をやってくれる人がたくさん見つかるところ」が発注側のメリットですね。

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ただ、注目したいのは、この発注側のメリットが、そのまま受注側にとってのデメリットに変わるところです。

クラウドソーシングのデメリット(受注側にとって)

  • 単価が安い
  • 競争が激しい
  • コンペで疲弊

クラウドソーシングへ受注者登録するには、身分を証明すればいいだけです。技術的な審査はなくて、登録へのハードルがめちゃくちゃ低い。もう誰でもOKな状況です。登録者の数はもう増えっぱなしです。

受注者が増えれば、仕事を得るための競争も激しくなります。案件を取るのが難しくなれば、「安くても仕方ない」と妥協するフリーランスの人々が増えて、結果、単価はますます下がります。受注側にとって、まったく喜べない悪循環です。

お金になる可能性が少しでもあればとコンペへ参加しているフリーランスさんも多いですね。残念なことに、選ばれたひとり以外は、提案にかけた時間はタダ働きと同じです。落選が何度も続けば、「一体あの時間はなんだったんだ><」と泣きそうになります。

こういう状況で、じっさいクラウドソーシングを利用するフリーランスの収入はいかに? 気になりますね。それじゃ暴露します!

クラウドソーシング 一ヶ月の収入

1ヶ月の給料

Nさんの場合です。計測した一ヶ月の労働時間は192時間、合計報酬は165,500円でした。この月は20万円に達してませんね。時給に換算すると約「860円」です。

ちなみに作業時間の計測には「Toggl(トグル)」というタイムトラッキング用のサービスが便利です。作業時間と、その作業時間でいったいくら稼いでいるのかを把握しておくといいですよ。結果に涙するフリーランスさん、多いと思います…

Nさんに話を戻します。

「860円」という時給が安いか高いかは、人それぞれの見方、経済観念、ふところ事情によりけり。でも、ウェブデザイナーという肩書きに夢を抱き、フリーランスという働き方に憧れを持つ人にとっては、ちょっと残念な金額じゃないでしょうか?

Nさんもこの悲しい結果に肩を震わせていました。それで決めたこと。コンペには参加しない! コンペ一件を勝ち取れば、一、ニカ月遊んで暮らせるくらいの大きな案件なら話は別です。でも、Nサンがいつも参加しているような小口のコンペは、リスクに対してのリターン(報酬)が少なすぎます。

コンペをやめれば、いままでコンペにかけてた時間が余りますよね。その時間で「お仕事を受注するための自分のサイト」を作るのです。

ネット上には、ホームページを作って欲しいと願っている人がゴロゴロいます。お店の主人、個人事業主、中小企業のウェブ担当者。そういう方々から直接お仕事を発注してもらうためのサイトです。

クラウドソーシングを完全に絶つ必要はありません。確実な仕事だけをチョコチョコ受注しながら、並行して「稼げる自サイト」の作成に取り組んでいけばいいのです。

よし、自サイトを作ろう!

そういうわけでNさんの自サイト作成の取り組みが始まりました。

そして次回へ、

次回は、「自サイトを作る必要性」をさらに掘り下げたいと思います。「自サイト?」とまだピンときてない人の背中を押せるように、自サイトのメリットをクラウドソーシングと比較して具体的に書いていきます。公開までしばしお待ちを!

二回目~最終回までまとめました!

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