先日、以下の疑問に対して記事を書きました。
未経験からウェブデザイナーになるには、独学かスクールか?
この問いへの答えは、
- 本気で将来ウェブデザイナーとして稼ぎたいなら
未経験者はスクールへ行くのが正解。
理由は、右も左もわからない初心者がひとりで勉強を始めると、回り道をしてしまう恐れがあるからです。
もうすでに現場では使われてない、古くさい技術を一生懸命に勉強する必要がありますか? これは初心者の独学によくある失敗です。
一方で、スクールへ行けばカリキュラムがあります。初心者が最初に身につけておくべき基本的なスキルを正しい順番で教えてもらえるので遠回りする失敗がありません。
スクールには講師の存在もあります。心強いですよね。初心者のうちは「わからないことを調べるスキル」も低いので、質問できる相手がそばにいたほうが安心です。
だから、未経験者は独学よりスクール。
というのが前の記事の内容でした。
今回はその記事の続編です。スクールへ行くことを決意したあなたに以下の2つをお伝えします。
- ウェブデザインスクールの選び方
- おすすめのウェブデザインスクール
これを書くぼくは実績10年目の現役ウェブデザイナー。もしこれからウェブデザインをスクールで勉強するなら、という視点で書きました。
どのスクールへ行くのがウェブデザイナーになる一番の近道なのか、そのヒントになれば嬉しいです。
ちなみにエンジニアを目指す人は以下の記事をどうぞ。プログラミングスクールの選び方をまとめました。
webデザインスクールの選び方
ネットを検索するとwebデザインスクールが数多くヒットします。
まずはその中から以下の2つの条件で絞り込んでみましょう。
- 受講期間が短い(半年以内)
- 現役バリバリの講師がいる
この2つだけは絶対に外せません。理由はなぜ? 説明していきます。
受講期間が短い(半年以内)スクールを選ぼう
短期間のスクールを選んだほうがいい理由は、結局のところweb業界へ就職するには実務経験が必要だからです。
スクールへ長く通ったところで、実務経験は積めません。単にスクールを出ただけでは就職・転職に有利になるわけではないのです。
だからスクール期間は短めに、早めに実務の経験を積める環境に身を置いたほうが、ウェブデザイナーの将来は近くなります。
以下はその証拠。クリエイター専門の転職サイトで見つかるwebデザイナーの求人例です。
グラフィックデザイナーとして実務経験3年以上の方
1年以上のwebデザイン実務経験
Webデザインやコーディングの実務経験
全部が全部とはいいませんが、多くの求人で実務経験が必須の条件となってます。
残念ながら、スクールを卒業しただけでは実務レベルのスキルは身につきません。就職活動で勝ちを収めるには、スクールの在学期間ではなく経験した実務の質と量が求められます。
スクールは短期集中で基本スキルを身につける場所。早めに卒業後、積極的に実務の経験を積んでいくのが、ウェブ業界への最短ルートです。
実務経験を積むには?
クラウドソーシングが普及したおかげで、会社に属さなくても実務に触れるチャンスはたくさん得られます。
クラウドソーシングとは、フリーランスが案件を探せるサービスです。登録は無料。ウェブデザインやライティングなどジャンルごとにやりたい案件を検索し挑戦できます。
以下は、日本最大級のクラウドソーシングの「CrowdWorks」でwebデザイナーの案件を検索した結果。8469件もヒットしました。
クラウドソーシングのメリットは、スキルレベルに合わせた案件を探してチャレンジできるところです。
スクールを卒業したばかりなら、最初は小さなバナーのデザインやシンプルなLPのコーディングから腕試しを始めるのがいいと思います。
案件にはもちろん報酬があります。身につけたばかりのスキルがお金に変わるのは小額でも嬉しいはず。案件の難易度が高まるほど報酬も良くなります。スキルアップにモチベーションが湧きますよね。
次々に案件をこなしていきましょう。技術が高まるのと同時に実務経験も増えていくので、就職に有利に成長できます。
もしかすると、そのままクラウドソーシングで食べていけることも可能になっているかもしれません。そうなれば就職せずにフリーランスとして生きていくという選択肢もありです。
そんな最短でスキルを磨く方法について詳しくまとめた記事が以下です。また読んでみてください。
こうして考えると、やっぱりスクールへ長々と通う必要はないですね。最長でも6か月。
なかには卒業まで2年、3年もかかる専門学校へ行こうとしてる人もいると思いますが、長く通うほど実務へ触れるチャンスを先送りにします。
同級生と一緒に楽しい学生生活の思い出を作ることが目的なら長期の専門学校へ行くのもありだと思いますが、ウェブデザイナーとして早く一人前になりたいならスクールの期間は6か月以内。それ以上は時間のムダです。
現役で活躍する講師がいるスクールを選ぶ
スクール選びの2つめの条件。講師の質。
講師の存在は、独学にはないスクールの一番大きなメリットです。
webデザインを勉強中、教科書や動画を見るだけでは理解できないことがたくさん出てきます。
基本以上のスキルが身につく頃なら、うまくググって(検索して)答えを見つける自己解決の能力も成長しているのですが、スクールへ通い始めたばかりの人は「何がわからないかわからない」状態、自分で調べて解決することができません。
そこで頼りになるのが講師の存在です。
しかし、注意が必要なことがあります。それは「現場経験の少ない講師」について。
ぼくの会社に職業訓練校を卒業したスタッフがいます。学ぶ環境としては職業訓練校もじゅうぶんアリだと思ってます。待遇が良いですよね。高い授業料が不要で逆に受講手当という形でお金をもらいながら勉強できるわけですから。
ただ、講師の質に問題があるところが多いらしく、そのスタッフも言ってました。
「現場経験のない講師だったので、教わったなかには現場で通用しないスキルが多く、就職後の実務で苦労した」
また、こうも言ってましたね。
「本当は、ウェブ業界の先輩としてキャリアアップの方法やフリーランスとして独立することについての相談もしたかった」
講師は技術を教えてくれるだけの存在ではなく、将来の道しるべにもなりえます。経験豊富な講師だと技術面だけでなく人生のアニキ、あるいは、アネゴとして頼れますよね。
職業訓練校も含めウェブデザインスクールのなかには、実は現場での経験がなく極端にいえばデザインソフトをうまく使えるだけの人が講師を務めているところもあります。
こうしたスクールを選んでしまうと、いくら講師がいても学びの質が悪くなってしまいます。
ほとんどのwebスクールでは講師の情報を公開しているので、入学前にチェックし、必ず現場の経験が豊富な講師のいるスクールを選びましょう。
例えば、以下はテックアカデミーのサイトにあった講師例です。
このように自分が目指すキャリアに近い講師がいるスクールがベストです。
また、単に技術を教えてくれるだけでなく、入学から職を得られるまで学習過程に寄り添ってくれるサポートまで備えるスクールもあります。
例)テックキャンプの専属サポート制度。心強い。
モチベーションが尽きてしまったらウェブデザイナーの将来は途絶えるので、こうしたサポートシステムがあるとさらに安心して勉強を始められます。
「通いのスクール」か「オンラインスクール」、どっちが効果的?
地方へいくほど通える範囲にまともなスクールが少なくなります。オンラインスクールしか選択肢がないという人もいると思うのですが、ぼくは最初からオンラインスクール派です。
オンラインスクールを選ぶ理由は、自分の都合に合わせて勉強と質問ができるから。
オンラインスクール メリット/デメリット
ぼくは基本的になんでも自分のペースを維持したい派。旅行も食事も、そして勉強も。
オンラインスクールの学習方法は、好きなときに動画や教科書で課題に取り組み、わからないところがあれば講師に聞けるというスタイル。マイペースに学び、マイペースに質問できます。
まさにぼくの望むスタイルなわけですが、同じように1日のスケジュールの中心をスクールに奪われたくない人は多いですよね。
- 現職をキープしたまま転職のためにスキルを身につけたい
- 家事や育児の合間を縫ってスキルを身につけたい
- 朝起きれない、とか、夜バイトがある
などなど。こうした自分のわがままに合わせて学習のスケジュールを組めるのがオンラインスクールのメリットです。
ただ、マイペースが可能になるとやる気の維持が難しくなってしまうんですよね。これがオンラインスクールのデメリット。
勉強開始のスイッチを自分で入れなければいけないのは、独学と同じです。ペースを握られたほうが勉強しやすいという人はオンラインスクールを選ばないように。夏休みの宿題を始業式の前日までやらないタイプの人です。学費をムダにします。
通いのスクール メリット/デメリット
通いのスクールには、同じ目標を目指す同期生がいます。
ぼく自身は、自分でペースを握れなくなるため、団体行動が苦手なのですが、仲間の存在でやる気を刺激される人がいるのも事実です。
同期生は講師よりも身近であなたを助けてくれます。技術的にわからないことを聞けるのはもちろん、将来を相談する相手としても頼れる存在です。
スクールで築いたコネが将来の仕事に影響することも多く、スクールで出会った仲間同士でチームを組んで起業する、あるいは案件を受けるという未来もあります。
ただ、講師の存在を生徒同士で取り合うことになるんですよね。これはクラス単位で授業を受けるスクールの大きなデメリットです。
他人を気にしてしまって思う存分質問できない人もいるでしょう。講師にとっても、大勢いるうちのひとりだけを集中して世話することはできません。
なかには講師とマンツーマンで授業を受けられるスクールもあります。通いのスクールへ行く理由が仲間づくりにない場合は、講師と一対一でレッスンできるスクールを選ぶといいでしょう。授業料は高くなってしまいますが、学習効率は上がります。
就職・転職に有利なスクールは?
学歴がものをいう一般企業の就職活動のように、卒業したスクールの名前がそのまま就職に有利に働くことはありません。
ただ、就職サポート付きのスクールを選んでおくと、卒業後ただちに職を得られるチャンスがあります。
以下は、就職サポートの例です。
「テックキャンプ」は、転職保証付き。卒業後、デザイナーの職が得られなかった場合、なんと全額を返金してくれます。
おすすめウェブデザイナースクール
これまで説明してきたように、ウェブデザインスクールを比較するときの条件は以下の3つ。
- 受講期間が半年以内
- 現役で活躍する講師がいる
- 就職サポート付き
この3つの条件にあてはまるスクールを、オンラインと通いで合計4校選んでみました。
webデザインスクール 厳選4校
数あるWEBスクールから厳選の4校。このなかから1つを選んでおけば間違いないと思います。
それぞれの特徴を簡単に紹介していくので、気になるスクールがあればリンク先の公式サイトで詳細をチェックしてみてください。
テックキャンプ / 本気でウェブデザイナーになりたいなら。10週間で稼ぐスキルを身につける
もとTECH::CAMP。最近、スクールとコースの名前を「テックキャンプ デザイナー転職」に改めました。
あなたが本気で稼げるウェブデザイナーを目指すなら、一番最初の候補がここ。
オンラインでも勉強可。全国どこにいても就職・転職を目標にできる
わずか10週間で現場へ入るのに最低限必要なスキルを身につけます。
短期間で以下のようなスキルをマスターし、ウェブデザインを一人で完結できるほどのレベルを目指すので、かなりのスパルタ。
でも、スパルタだからこそ、本気で稼ぎたい人向けだといえます。
ウェブ制作会社への就職だけでなく、フリーランスとして独立を狙っている人に最適。ただ勉強することだけを目標とせずに、稼げるウェブデザイナーになることが目的です。
もたもたと時間をかけずに最短でお金に変えられる実践的なスキルの習得を目指します。
授業料のキャッシュバックもあり。
上でもお伝えしましたが、スクール卒業後、就職・転職できなかった場合は、授業料を返金してくれます。
稼げるウェブデザイナーへ育てるためのスクール側の本気度も伝わってきますね。
スクール入学後14日間の返金保証も付いてます。
といっても、もしデザイナーという仕事が自分にあってなかったら?
あるいは、スクールの学習環境や講師に合わなかったという失敗もありえます。
入学前のこうした不安を解消するための制度が14日間の無条件返金保証。スクールでの学習を始めたあと2週間以内なら、どんな理由でもキャンセル&返金が可能です。
入学したばかりの頃と卒業後、両方の大切な時期に返金の保証があるのは大きく安心できます。
テックキャンプでは、無料でカウンセリングを受けられます。
ウェブデザイナーという仕事について、将来性や働き方を知るチャンスです。デザイナー職が自分に合っているかを判断する機会にもなるので、別のスクールを検討中の人でも受けても損はないはず。
CodeCamp / 未経験からwebデザイン・制作スキルが身につくデザインマスターコース
CodeCampは、初心者が仕事や家事と両立しながら効率的にスキルの習得を目指せるオンラインスクールです。
ウェブデザイナーを目指す人に最適なコースは「webデザインマスターコース」。以下のように実際にウェブサイトを作りながら、ウェブデザイナーに必要なスキルをひととおり学べます。
具体的に身につけられるスキルは下記のとおり。嬉しいのが「Bootstrap」を勉強できるところ。
Bootstrapは、このブログでも使い方を特集したことのあるスキル。実務でもよく使うことになると思うので、覚えておいて損はありません。
教育訓練給付制度があることにも注目です。受講料の最大約6万円が戻り、雇用保険の加入していた条件によって給付金ももらえます。制度にあてはまる方は必ず利用しましょう。
TechAcademy / Webデザイン+WordPressセット
TechAcademyは、ひとりだと続かない人のための短期集中型のコースをたくさんそろえたオンラインスクール。
そのなかからこれからウェブ業界を目指す人に一番有利な「ウェブデザイン+WordPressコース」を選びました。身につくスキルはこのとおり。
注目は、「WordPress」と「Git」。両方共、ウェブ制作会社へ入社するときに重宝されるスキルです。
WordPressは、使い方を知っておくとフリーランスとしても受けられる案件が多くなります。
Gitは、ぼく自身もそうだったのですが独学だけではマスターが難しいスキルです。勉強の途中、わからないことが次々に出てくるので、質問できる講師がいるのは安心です。
TechAcademyの講師は、週に2回ビデオチャットで利用できます。もちろんマンツーマン。ビデオを使わないチャットサポートは毎日15時〜23時、いつでも質問ができるので、困ったことがあればすぐに解決が可能。
TechAcademyでもオンラインレッスンの無料体験を開放してます。受けられるレッスンはプログラミング寄りですが、オンラインで勉強する感覚を味わえるので、本申込の前にかならず試してみましょう。
デジタルハリウッドSTUDIO by LIG
最後は、通いのスクール、「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」を紹介します。
いままで7万人以上のクリエイターが卒業しているデジタルハリウッドとウェブ制作会社として超有名なLIGが手を組み運営するスクールです。
スクールの特徴は以下の3つのポイントにまとめられてます。
通いのスクールだとクラス単位で授業をするのが一般的。いくら講師の質が良くても他の生徒と奪い合いになるので学習効率が下がってしまいます。
でも、LIGスクールの場合はマンツーマンで講師のサポートが受けられます。しかもその講師はいまLIGで活躍中のクリエイター。
LIGは日本でもっとも有名なウェブ制作会社のひとつです。技術だけでなくウェブ業界の最先端のトレンドにも触れられることが期待できます。
開校時間は平日夜22時、土日20時まで。仕事終わり、あるいは、家事の合間を縫って、都合に合わせて通えます。
ウェブデザイナー向けのコースは以下の2つ。
6ヶ月(左)と8ヶ月(右)のコースがあります。
6ヶ月のコースでは、前半3ヶ月で、ウェブデザインのルールやデザインソフトの使い方に加えコーディングの基本を学びます。
後半3ヶ月では前半で学んだスキルを使って卒業課題の制作です。6か月でウェブ制作に必要なひととおりのスキルが身につくわけです。
もし時間と予算に余裕があれば、8か月のコースに通ってみるのもいいと思います。
「6か月以内」というスクールの条件を超えてしまいますが、WordPressに関しては学んでおいても無駄にはなりません。
WordPressはいま一番の注目スキルです。就職してもフリーランスとしても求められることが多いスキルなので、早めに慣れておいたほうがいいでしょう。
通いのスクールは学費が高めです。どんなスクールでも人によって合う/合わないがあります。入学を決める前にかならずスクールの見学はしておきましょう。
LIGスクールでも見学・説明会を随時オープンしてます。以下から予約できるので、見学へ行って実際にウェブ業界で働く先輩へいろいろと質問してみましょう。
以上、ウェブデザインスクールの選び方とおすすめスクールの紹介でした。
手に職がついてると今後の人生が有利になります。特にウェブデザイナーは就職する以外に時間と場所に縛られないフリーランスという働き方も可能。あるいは、ウェブデザインのスキルを活かしてホームページを作り、別業種で起業という選択肢も得られます。
そのための最初の一歩がスクール選び。あなたにピッタリのスクールと出会えることを願ってます。
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